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Reading Effect
¥500
末埼鳩の読書遍歴とその効能をまとめました。今回は物語の本ではなく教養本、解説書、啓蒙書と呼ばれる本について語っています。 ⭐︎おまけ⭐︎ 地元の図書館の思い出を書いた短文『モスクワの海』のハガキを同封します。 【収録内容】 不安を軽減する読書 好奇心を満たす読書 孤独を癒す読書 腑に落ちる読書 選書の楽しみ 読書パワーを得るために B6サイズ 中綴じ製本 16ページ ※手製本です。表紙には実用性に乏しい薄いトレーシングペーパーがかかっています。ご了承ください。 *** 私がよく読むのは教養本・解説書・啓蒙書と呼ばれるような本です。ただ、ビジネスのための、とかファストに教養を身につけよう、みたいな本には抵抗があります。「使うため」ではなく「豊かにするため」に作られた本が好みです。 『リーディング・エフェクト(読書の効能)』なんて大仰なタイトルをつけましたが私の感じる『読書パワー』を整理してまとめてみようというのが今作の趣旨です。三十歳前後からの私の読書遍歴とその時々に出会った本の紹介をしていきます。 「はじめに」より抜粋
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砂丘
¥500
テーマに沿って書いた500字小説をまとめました。ほとんどはSNSを通じて頂いたテーマです。30本入り。1ページでひとつのお話を読むことができます。B6サイズ。 *試し読み* 『癇癪(かんしゃく)持ち』 彼女は真っ白な固形石鹸を丁寧に泡立てて顔を洗う。私は洗面所の隅にしゃがんで歯を磨きながら、彼女の手の平が滑らかに動く様を眺める。それは、二人の日課だった。彼女は私より少し若いルームメイトで、特別仲が良いわけでもなく絶妙な距離感のまま同居して半年になる。こんな暮らしが上手くいくなんて奇跡みたいだと私は思う。同時に、近い将来終わりが来るだろうことも予見していた。だけど、それはあまりにも唐突だった。 ある朝彼女はいつものように石鹸を泡立てながら、ぽろぽろと涙をこぼした。私は彼女が失恋したばかりだと知っていたし、同情を求めている訳でもないとわかっていたから黙って歯磨きを続けた。彼女は手の平を動かし続け、一向に洗顔に移る様子がなかった。泡はどんどん膨らんでいく。手の平を超え、手首を覆い、肘まで到達した辺りで私は異変に気付いた。石鹸ではなく、彼女自身が少しずつ溶け出して、泡になっているのだ。上半身が埋まり首元まで白い泡に包まれた彼女はまるで幼い子どものように顎を上げて大声で泣いた。 「ぱちん」 泡が弾ける音がして、彼女は消えた。私は歯ブラシを咥えたまま大量の泡が溢れ返る洗面所で惚けていた。 テーマ:洗顔石鹸のあわ
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メムユーヒカ
¥500
SOLD OUT
眠ってばかりいた頃にみた夢たちをつなぎ合わせて小説にしました。不気味だけど少し切ない、夢の街をさまよう「私」の物語。 B6 中綴じ製本 全28ページ 【目次】 明るい海辺 1 見しらぬ住宅地 2 だれかの家 3 夕暮れの自宅 4 広すぎる校舎 5 忘れられたプール 6 なぞの研究所 7 奇妙なデパート 8 夢の街 明るい海辺2
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野良庭へ
¥800
『野良庭へ』 道端の植物写真のZINE。生命力を感じさせつつもどこか均整の取れた植物たち。そういう植物がある場所を【野良庭】と呼んでいます。2016年頃から撮りためた中から選んだ写真とそれに対する短い文章で構成されています。 2023年3月18日発行 B6中綴じ製本 フルカラー24ページ *** 子供の頃から散歩をするのが好きだった。平日昼間の住宅地は静かで、人の気配はあってもすれ違う人はほとんどいない。他人の家と庭しかない地域を通るとき、私は「よそもの」だと思う。この辺りに住む人は私のことを知らない。それだけで、ささやかな冒険だった。 大人になっても私はうろうろと散歩を続けた。やがて、庭からはみ出た園芸植物や路上に生える野草の写真を撮るようになった。生命力を感じさせつつもどこか均整のとれた植物たち。そういう植物がある場所を『野良庭』と呼ぶことにした。 (序文より)
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棚の中、頭の中
¥500
『棚の中、頭の中』 文筆家の末埼鳩と小説を書くオカワダアキナ( https://twitter.com/okwdznr )の合同ZINE。読書にまつわるエッセイ集です。共通のテーマで本を選び、感じたことを書きました。本棚の中と頭の中のゆるゆるとした繋がりについて書こうという企画でしたが、心に起きた反応を正直に書いてしまった気がします。 書くものも書くスタンスも異なる二人ですが、本の前では嘘をつかない(つけない)ところは似ているかもしれません。買ったものの読んでいない本を交換して読み合う『積読交換』コーナーもあります。 2023年3月18日発行 B6中綴じ製本24ページ <選書一覧> 「紙の動物園」ケン・リュウ 「走れ、オヤジ殿」キム・エラン 「旅をする木」星野道夫 「何も共有していない者たちの共同体」アルフォンソ・リンギス 「大きな鳥にさらわれないよう」川上弘美 「キルケ」マデリン・ミラー 「夢見る宝石」シオドア・スタージョン 「灯台守の話」ジャネット・ウィンターソン 「注文の多い料理店」宮沢賢治 「ディスタント」ミヤギフトシ 「マイ・ロスト・シティー」スコット・フィッツジェラルド 「工場」小山田浩子
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